国宝級の落書きが重要文化財?
高台寺に通じるねねの坂。
ここは春と秋のライトアップでは、
石段に燈籠が灯り、参拝者の道先案内を担っています。
下りてすぐそこの場所に圓徳院があります。
北政所が77歳で没するまでの19年間の余生を過ごした
終焉の地です。
北政所没後9年目に、兄である木下家定とその子利房により、
木下家の菩提寺として開かれ、高台寺の塔頭とされました。
方丈という建物に入ってすぐ、長谷川等伯作の障壁画があります。
桐紋などを散らした唐紙には普通絵を描かないのが通例だそうで、
非常に珍しいものだそうです。
と、いうのもこれは、依頼されたものでもなんでもなく、
住職が留守の間に勝手に描き上げた、
いわば落書きのようなものだそうな。
それが重要文化財に指定されているのですから、
すごいというか、才能というか、やっちゃたもん勝ちですね。
しかし、だいぶ墨が薄くなっていて、ここで展示していられるのも
これが限界ってことで、年内には博物館に移されるそうです。
真近で拝めるのもこれが最後。急げ!
国名勝指定である北庭。
ここは以前何の知識もなく、本でみたことがある名庭でした。
苔が美しく、ふんだんに置かれた巨岩大岩が荒々しくもあり、
その配置に緻密さがあり、豪華、優雅。
たった一代で咲き誇り、たった一代で散った
秀吉らしい桃山時代の豪胆さを感じます。
<片膝を立てた座り方は、高貴な身分の座り方? お釈迦様の説法を助ける動物って何?>