因幡の白うさぎのお話〜中巻〜
全身の皮を剥がれ、瀕死のうさぎはさらに事情を説明します。
「わたしの言葉を聞いたワニザメたちは怒り、
一番最後に並んでいたワニザメにわたしは襲い掛かられ、
この通り、皮を丸ごと剥がれてしまいまいた。
先に通りかかったあなたの兄弟達に助けを求め、
その教えに従ったところ、
さらに傷の痛みは増し、このありさまです」
一部始終を聞いたオオクニヌシは、ウサギを憐れみ
「海水ではなく真水で身体を洗って、
蒲の穂綿にくるまっていれば治るよ」と、教えます。
ウサギが言う通りにしたところ、みるみる傷は回復し、
元通りの身体になりました。
すっかり回復し、喜んだウサギはオオクニヌシに
「あなたこそ、ヤガミヒメを娶るにふさわしいお方です」と、
予言しました。
その予言通り、
ヤガミヒメはオオクニヌシの兄弟たちの求婚をことごとく断り、
「わたしの夫になるお方は、オオクニヌシ様だけです」と
宣言したのです。
これが有名な“因幡の白兎”のお話です。
<因幡の白うさぎのお話〜上巻〜 因幡の白うさぎのお話〜下巻〜>